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年をとっても味わい続けたいと思わせる樽酒

祖父母宅が神社ということもあり、樽酒はとても身近であり特別なものでした。毎年近くの酒蔵から樽酒が奉納され、正月にはそれを祈祷の清めに使用したり、参拝客に振る舞います。そういった経緯もあり、成長し酒の味を覚えてから味わった樽酒は、瓶やパック、居酒屋などで楽しむものとは違い感慨を持って味わうものとなりました。

樽に使用された木から移ったほのかな香り、舌触り滑らか、常温でも染み入るような温かさと心地よく喉を通過するときの味わいは樽酒ならではであると思います。そして、清浄なものという思いもあり、単なる飲み物という感覚ではなく、尊いものとして捉えている自分がいます。私自身も本殿に上がり舞や雅楽などを奉納するときは、特にそれを感じます。特別なものでありながら、身近な日本酒、それが私の樽酒への思いです。中々個人では楽しめない樽酒ですが、近年では家庭用の小さいタイプも販売されるようになり、見かけては時々購入します。神社での記憶を辿りながら、どこでどう飲もうとも尊いものであるという気持ちは変わらず、恵みと製造者への感謝を持って味わうことを忘れずにいます。そんなことを思わせてくれる樽酒、年をとっても味わい続けたいと唯一思えるものです。